Summonのカスタマイズ・API活用事例

 業務でSummonのカスタマイズ・API活用事例について調べる機会があったので、その結果をこちらにも書いておきます。

情報源として利用したもの

あたりです。友人のはてブには大変お世話になりました。ありがとうございます。

国内の導入事例

 国内ではSummonに対して、一目見て分かるようなカスタマイズを施しているところはありませんでした。

 APIの活用という点では、佛教大学がリンクリゾルバ上にSummonの検索ボックスを設けていました。
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表示させている雑誌を対象に収録論文のキーワード検索を行えます。

海外の事例

 導入事例は大量にあるので、カスタマイズとAPIの活用事例のみを挙げます。

 検索結果が50000件を超えた際に"Too many results? Use the options below to refine your search... "というメッセージを表示する。右上にE-Resourceへのリンクを表示。どちらもjQueryを用いて、実現しているそうです。参考:http://www.daveyp.com/blog/archives/1739

    • Summonのトップページに検索に関するTipsを表示
    • リンクリゾルバ上にSummonの検索ボックスを設置

佛教大と同様にリンクリゾルバ上に、ジャーナル内の論文をSummonで検索する機能があります。

 CMS-Drupal用モジュールです。SummonのAPIを利用して、ユーザーインターフェイスをカスタマイズしています。他には、University of Chicagoでも導入されているようです。(University of ChicagoではArticle Plusの機能は認証のない外部利用不可のため確認できず) 
 ユーザーインターフェイスをカスタマイズできるのは、図書館サイト全体で統一感を持たせることができるので有効だと思います。あとはAPIの仕様変更やSummonに新機能があった時の対応コストをどう考えるかという問題でしょうか。

 身分や学部などの情報をもとに、Summonの検索結果リランキングを行ったプロジェクト。修士での研究に関連しそうなので、このプロジェクトのその後は気になるのですが、まだ情報を見つけていません。

 トップページからSummonを検索すると、Summonの検索結果表示の前に1ページ、入力したキーワードに対応したデータベース一覧が表示されます。データベースとその解説からキーワード検索を行っているようです。多分。Summonの検索を続ける場合は、「Search Summon@MU for ~ 」のリンクをクリックします。
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自分がユーザーの立場だと検索結果に辿り着くまでにもう1アクション求められるというのは、うっとうしく感じそうな仕組みと思いました。

Widgetboxを利用して、モバイル向けのコンテンツを作成。Summonの検索のほか、RSSTwitterフィードの購読も可能ということです。
http://www.widgetbox.com/mobile/app/chalmerslibrary

Summon検索ボックス用のHTMLを作成するWebツールを提供しています。検索対象の分野やフルテキストの有無など、さまざまな条件をあらかじめ設定することができます。
http://gvsulib.com/labs/custom_summon/


 今回の調査で見つけることが出来たのは以上です。もし何か情報があればご教示いただければ幸いです。
 記事と全く関係ありませんが、ウェブスケールディスカバリーを導入する大学は今後海外ベンダーと契約し続ける選択肢しかないのか、日本語コンテンツをインデクシングしたサービスってニーズあるんだろうか、とか考えました。人文系や教育に力を入れている大学をターゲットにすれば、そこそこ市場はありそうな気が…。

※一部、記述の削除や表現の修正を行いました。