奨励研究に応募してみました。

日本学術振興会 科学研究費助成事業の奨励研究に応募してみました。テーマはSci-Hubです。奨励研究は、Webサイトにある以下の記述のとおり、科研費番号を持たない事務職員でも応募可能な科研費です。

日本学術振興会 科学研究費助成事業 奨励研究
https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/11_shourei/index.html

奨励研究は、教育・研究機関の教職員等であって、他の科学研究費助成事業の応募資格を持たない者が一人で行う教育的・社会的意義を有する研究を助成し、奨励することを目的とするものです。
研究の対象は、人文学、社会科学及び自然科学の全分野の研究で、教育現場等での実務に基づく研究等を対象とします。
ただし、商品・役務の開発・販売等を直接の目的とする研究(市場動向調査を含む。)及び業として行う受託研究は除きます。

単独かつ単年の研究で、上限は100万円です。
科研費データによると2017年は4065件の応募に対して、採択は732件、採択率は18.1%です。
https://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/27_kdata/index.html

今年は9月1日に公募の通知があり、11月7日が締めきりでした。申請は科研費の電子申請システムを利用します。11月7日締めきりといっても、その前に2つの学内締めきりが設けられていたので、結構手続き慌ただしかったです。10月初めには書類を準備して提出していました。

前のブログ記事のとおり2月から8月くらいまで、Sci-Hubのログ分析を行っていました。6月くらいにはいくつか今回掲載された「情報の科学と技術」には盛り込めないネタも出てきており、継続的に調査しても面白いなぁと考えていました。科研費の奨励研究の申請は、同僚も申請してたりで数年前から気になっていました。

cheb.hatenablog.com


今年度の大学図書館系の採択はざっと検索した限りでは1件でしょうか。

kaken.nii.ac.jp

手続き

手続きとして必要だったのは、以下のことです。

  • 所属機関の実施資格確認申請
  • 研究倫理のe-Learning受講
    • JSPS
    • 所属機関独自
  • 申請書
    • URAの個別面談(×2回)
    • 外部資金担当の事務チェック

申請書提出にあたってURAや科研費事務担当にチェックして貰えたのはありがたかったです。また、URAの方とオープンサイエンスなどの話をする切っ掛けにもなりました。

申請書類

全部で5ページです。以下の項目各A4で1ページでした。

1. 基本事項(所属・審査区分・研究課題名等)
2. 研究目的・方法など
3. これまでの研究活動及びその成果
4. 研究経費、使用内訳
5. 人権保護及び法令等の遵守への対応

5ページ目は、アンケート調査など行うときには必要ですが、私は予定していなかったので実質3ページ程度でした。研究目的・方法が1ページしかないので、ざっくりとしか書けず他分野の研究者が審査することを考えるとかなり内容の絞り込みが必要だと感じました。経費は旅費と物品がメインです。

おわりに

e-Learningや申請にあたっての諸手続があったり、申請できる期間が短いとはいえ、申請書そのもののボリュームはあっさりしているんだなという印象です(採択された後が本番ですが…)。採択されるかは分かりませんが、外部資金申請の手続きが少し分かったのは良かったです。採択されても、されなくても結果は来年このエントリに追記します。通ったら本家のCode4Libで発表するのを目標にがんばります。